短期連載

レコーディング日記

・・・・地味にはじまります・・・・


2002年○月○日 夏のある日

 レコーディングがもうすぐ始まるある日。厳密に言えば、レコーディングのためというよりも曲作りをしている時には既に色々なことを試行錯誤し始めているわけだ。今回のアルバムのために書いた曲もあれば、ずっと以前にボツになったけど愛着があって作り直した曲もある。まだ構想段階で着手していない曲もある。

 最近の出来事や観た映画や読んだ小説などから感銘を受けて閃いた楽曲もある。悲しみの中で書いた歌詞もある。少なくとも5年ぶりのアルバムになるので5年分(上でも述べたように本当は5年以上遡る曲もあります)の僕の軌跡が詰め込まれたアルバムになる。

 今回新録の曲は総て僕の作詞作曲。デモ・テープにコツコツと録りためてきた僕がたくさんのミュージシャンの素晴らしいプレイに彩られて命を吹き込まれる。レコーディングはそういう作業だ。

 形が少しずつ、あるいは劇的に変わる瞬間に立会い、当事者として自分自身も生まれ変わる。そんな既視感にも似た時間。産みの苦しみなどその場で消えていってしまう悦びを味わうことになる。何故か少し恐い気もする不思議な感覚なのかもしれない・・・。大袈裟かなぁ・・・。



2002年○月○日 プリプロ

 本格的にレコーディングに突入する前に、僕自身もデモ・テープを作ってはいるけど、それを更に煮詰める作業に入る。アレンジの練り直しと本番のレコーディングをスムーズに進行させるための計画を立てたりする。

 実は今回僕がパートナーとしてお願いしたのはギタリスト。僕のアルバム「Hello」や「君を忘れない」でもお馴染みの佐橋佳幸さん。最近の活躍で言えば山弦というアコースティックなユニットでブレイク中だ。山下達郎さんのツアーでもギターを弾いている。そう云えば、小田和正さんの「東京ラヴ・ストーリー」のイントロの「チュクチューン」というギターを弾いている人といった方がわかりやすいか?

 特にシンガー・ソング・ライター系の音楽に造詣が深く、ギタープレイのみならず編曲のバランス感覚の良さは秀逸だ。まったくスケジュールが取れない人として有名なので、本当にレコーディングが実現するのかプリプロ作業に突入するまで信じられない思いだった。

 佐橋さんの、ちょっと郊外にあるハバネロ・スタジオにこれから毎日通うことになる。彼はMac使い(プロ音楽業界は未だにwindowsユーザーは少ない・・・)なので、データの受け渡しに一苦労!2日前からその作業にかかりっきりだった。こういうことって、どうにかならないものかなぁ・・・。

 ハバネロでのプリプロ作業は思ったよりもスムーズに進んだ。意外なことに僕が作ったリズム・プログラムを採用することとなり、随所に僕のデモ・テープのアレンジが活かされている。というよりもそれがグレードアップしていくようだ。歌もデモ・テープ用にラフに歌った音声データがそのまま残されていて(本番では歌い直すのだけど・・)なんだか不思議と照れくさいものだ。

 ミュージシャンの手配の相談も煮詰めていって、音の輪郭も想像できるところまで漕ぎ着けた。



2002年○月○日 スタジオにて

studio 何だか懐かしい感覚だなぁ。スタジオがというよりもスタジオの大きさが。

 左のように凄い設備。おそらく億はするであろう巨大なコンソールが鎮座している。細い縦一列で100万円はくだらないはずだ。しかし、今時のレコーディングは画像の左下に微かに見えるMac一台にモニターを繋いでいるシステムでほとんど賄うことが出来てしまうのだ!この大きなコンソールのほとんど90%が使用されていないはず。技術の進歩は信じられない速度で進んでいるということか!

 しかし音楽は人が行うもの。コンピューターの進歩は歓迎しておこう。本当に便利なのだから。ありがたいことです!


鎌田のアニキ

 今日はリズム録り。まず紹介しなくてはいけないのがお馴染みの鎌田のアニキだ!

 非常に歌に優しく、時にグルーヴィーにリズムを刻むアニキは流石である!

 あぁ、ミュージシャンになりたかった(楽器が巧くなりたかったという意味ですよ!)と、リズム楽器の素晴らしいプレイヤーを見るたびに思うのです。

 右手と左手、右足と左足、何だかよく判らない複雑な手順で心を揺さぶるようなビートを叩き出すのです!

 同じことをしても同じにならない。ほんの少しのタイミングの違いや叩く力のコントロールで表現がまったく変わってしまう。どんな楽器もそうですが、ドラムは僕らの原始的な部分をかきたてる何かがありますね。

 色々なドラマーを見ていて思うことがひとつ。巧いドラマーは姿勢が凄く良い!!背筋がピンと伸びて重心が安定している。姿が美しいのです。アニキに見とれてしまう・・・・。

有賀!

 そして盟友ともいえる有賀啓雄くんの登場!何だか日に焼けて健康的な男になっている。「Hello」、「ICE BOX」、「君を忘れない」等僕らが残した傑作は多い。今回はベースプレイヤーとしてその凄さを発揮してもらった。

 大体においてプロのミュージシャンというのはみんな天才ばかりなのだが、僕が出会ったミュージシャンたちの中で特に「天才」を感じさせる男。

 指が速く動くとか、凄いフレーズをプレイするとか、そういうことではなくて(当然そういうことは出来るのだけど)、プレイが音楽的にも驚かされその独自性にも驚かされる数少ない一人かもしれない。

 アプローチの奇抜さ、そのくせ素晴らしく音楽的で、感覚的で、知的でもあり、野性味もある。

 ベースプレイヤーでもあり、アレンジャーでもあり、シンガー・ソング・ライターでもある。奥の深い男。でも突然バカなことを言ったり行動したりする。不思議な魅力満載の人だ。



柴田さん
 今までのアルバムでたくさんの美しいピアノを聞かせてくれている柴田さんである。

 ピアノはアカデミックな楽器だ。幼い頃に習っていたという人もたくさんいるだろうと思う。僕は幼い頃ピアノを習うことを拒否して母の夢を打ち砕いたらしい。

 そんな訳もあってか、ピアニストを非常に尊敬している。

 柴田さんのプレイは美しく的確。そして本当にこういう(僕が今回やろうとしている)音楽を理解している。

 ピアノだけではなくオルガンでも素晴らしいセンスを発揮してくれる。


佐橋さん

 そして、この画像だと顔が見えないけれど、ギブソン・チェット・アトキンス モデル12弦ギターを弾いているのが佐橋さんだ。

 この人もご多分に漏れず「オタク」だ。本当に音楽を良く知っている。

 最近の僕は昔蓄積した音楽知識を忘れることにしているのだが(変かな?)、佐橋さんは永遠の音楽フリーク。

 本当に信頼できる技術と知識と経験とがある人だ。

 僕は音楽は同時代性な部分があると思っている。同じ音楽を聴いて、同じ流行を経験して、同じファッションを知っていて、同じ感覚を共有できる。やっぱり同世代と作る音楽はそういう味が滲み出るなぁ・・・とシミジミと思ってしまった。

 さて、レコーディング本番初日のこの日は3曲もリズム録音してしまった。流石に3曲は大変だ。明日も3曲ペース。これはプリプロ作業が上手くいった賜物。

 でも肉体的にはかなりハードだなぁ・・。本番初日なのにちょっと風邪気味。喉に気をつけなくちゃ。





2002年○月○日 ゲンタの日


 さて、今日はこの男、ゲンタの日だ。リズム録りの時にスケジュールが合わず、今日は4曲分のダビング。

 それにしても今回のメンバーのスケジュールを合わせて取るのは至難の業だ。みんな忙し過ぎる。ゲンタはスペイン帰りで、向こうでのライヴも大いに盛り上がったらしい。先日は曲を知るために成田からスタジオに直行してくれた。今日は録音日。

 ジャンベ、コンガ、ボンゴ・・・たくさんの種類のパーカッションを素晴らしいプレイで次々に録音していく。

 今回はパーカショニストとして参加してもらったが、彼のドラムがまた凄い。強烈なプレイと強烈な個性。ゲンタ恐るべし!




2002年○月○日 佐橋さん



 先日の日記では顔が見えないので「見たい!」とのメールを幾つもいただいた佐橋さんの画像。探したのだけど、ギターを弾いている姿は背中からでした。

 弾いているのはストラトキャスターという形のギターですね。僕のデジカメではズームがないので近づけないのが残念!

 しかし、こうやって見てみるとミュージシャンが楽器を演奏している姿って絵になるしかっこいいなぁ・・・。

 まさにこの画像の瞬間に演奏された音がCDになるわけで、取材のために演奏しているフリをしているわけではないのだ!僕も素晴らしい演奏の瞬間にデジカメを忘れて聴き入ってしまうので、演奏中の写真を撮り忘れるてばかり。

 当然僕自身が撮影しているので、自分の姿は皆無!

 ところで、この演奏はたぶんアルバムの3曲目に収録される曲でのこと。CDを聴いた時に「これがあの時の・・・」と思い出してください。素晴らしいギター・ソロが聴けることでしょう!

お楽しみに!




2002年○月○日 楽器たち

Rhodes
 今回のレコーディングでは、最新のレコーディング・システムを使っている。コンピューター内にそのまま録音していくHD(ハード・ディスク)レコーディングだ。今や録音からテープが消えつつある。

 よく考えてみると家庭の中でもカセットテープを使う人はかなり減ってきているだろうと思う。アナログレコードはCDに、カセットテープはMDに、ビデオはDVDになっていく。時代の流れですね・・。

 とはいいつつも、楽器は無くならないものが多い。この左の画像はエレクトリックピアノ。当時から名機と名高い。今回も大活躍している。


 僕もこの楽器は大好き。音色は美しいことこの上なし!


drums
 ドラム。原始的な喜びを呼び覚ますもの。

 マーチングバンドを思い出すと、このドラムセットは4〜5人でそれぞれスネア、大太鼓(?)、シンバル等とわかれて演奏していたはず。それを一人でアンサンブルを作るのだから凄いなぁ・・・、などと素人みたいな感想を漏らしてしまう。

 永遠の憧れの楽器だなぁ・・・。

 ちなみに今回のスネアは100年近く前のものだそうで、正真正銘の「ヴィンテージ」だ!

 100年前の音がする(?)

 バイオリンなどもそうだけど、その当時にしか出せない音というのがあるのだろう。




bass 数日前に有賀くんの画像で紹介した物とは違うベース・ギター。

 同じベースという名前でも、素材、形、ピックアップ(マイクですね)、弦などで音がまったく違ってくる。

 演奏する楽曲に合わせて楽器を選んだり、使い方や奏法を変えたりして演奏する。

 本当に音楽を良く知っていなくてはミュージシャンは出来ない。

 また、クラシックなどと違って、JazzやRockやポピュラーはアドリブなどそのプレイヤーの感性を発揮することが重要な要素。

 楽器選び、フレーズ、音色・・・、音楽は面白いね。

 ライヴをやってもそうだが、毎回違う発見と喜びがある。

guitar
 さて、ベースもそうだけど、このギターも。

 どの楽曲で使用されたのか、聴いたときに想像してみてほしい。

 何だか美しい楽器だなぁ・・。

 音色もまさに「大人」な感じ。

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 思わず見とれて聞き惚れる美しさ。素晴らしいものですね。

 もちろんそれらを操るミュージシャンは偉大です。まいりました・・。




2002年○月○日 本日のミュージシャン

裕美子様!
 本日の素晴らしいミュージシャンを紹介しよう。鎌田裕美子様だー!

 などと大袈裟に紹介しましたが、この細く小さなカラダで力強いピアノプレイを聴かせてくれたのが裕美子さん。

 LCM#5での素晴らしいプレイを記憶している人も多いだろうと思う。観に来れなかった皆さん、今回(7月)のLCMをサポートしてくれたのはこの方です。

 意外なことに付き合いは長いのだけど、ライヴでの共演は思ったほど多くない。きっと、ツアーなどになると男性たちは(僕も含めて)女性がメンバーにいると緊張してしまうのかもしれない。

 今回はピアノとオルガンをプレイしてもらいました。もちろん曲は“あの曲”です!LCM#5経験者は考えてみてください!!




2002年○月○日 歌録り

マイク!
 さあ、歌録りです!

 今回は久しぶりのアルバムでもあり、小細工無しで歌います!(じゃぁ、今まで小細工していたのか?)

 とにかく細かい個所を直したりするよりも、全体の流れ、1曲の中での山や谷を活かす、いわば「1曲入魂!」で歌っています。なので、アルバムを聴いた後に「この場所は唸っているなぁ」とか「声がかすれている」とか、そんなことをたくさん発見できるアルバムになると好いなぁと思っているのです。

 ところで、この左の歌詞の画像。アルバムリリース後にどの曲か当ててみてください・・・・。無理かなぁ・・?

 ここで、少しネタバラシをしましょう。今回のアルバムは、全10曲を収録、内2曲はボーナストラック。ボーナストラックはライヴ収録された曲なので新曲ではありません。収録時期は1曲が約10年前(!)、もう1曲は最近のものです。もちろんみなさんの暖かい拍手も収録されています!

 ということは、新録は8曲。悩みに悩んで選曲しました。この8曲は総て僕の作詞曲です。みなさんもご存知の楽曲もあれば(過去ライヴで披露している)、まったくお披露目の楽曲もあります。お楽しみに!




2002年○月○日 楽器たち#2


ギター!
 歌の録音も快調に進んでいます。もちろん楽器の録音もです。

 さて、今回はまた楽器を特集しましょう。

 この3本のギターは佐橋さん使用のものです。右2本はオメガという名前のギターで
特に真ん中のものは最近の佐橋さんのトレードマークになっているギター。右のは、まだアコースティックギターマガジンなどでも取り上げられていないであろう、最近出来たてのものらしいです。今のところ日本では珍しいですね。

 左の小さいギターはTACOMAのもの。これ欲しいなぁ・・・。いい音するんだなぁ。ちなみにアルバム1曲目で使用されています。フフフ・・。


ピアノ
 そして今回使用されたピアノ。

 噂では!あの「戦メリ」に使用されたらしいです!!あの東洋的な印象的なメロディー。あれがこれで演奏されていたのかー!

 実は、今回はあまり出番は多くなかったのです。何故か僕はRhodes(エレクトリック・ピアノ)を多用してしまいました。

 ところで、今回はシンセサイザーというものを一切使用していません。コンピューターは使いましたが、電子音的なものはないのです。

 だからかもしれませんが、奥行きが自然です。部屋が鳴っているのです。さぁ、ここで今回のちょっと出し!今回のアルバムのタイトルは「Living Music」。なので部屋が鳴るのは重要なのです!何故なら、全曲僕の家の「リビング・ルーム」で作った曲なので、それをある意味再現しようと思っているからです。

 そして、みなさんお宅の「リビング」で聴いて欲しいなぁと思っています。もちろん通勤中でも、寝室でも聴くのはどこでもいいですよ!




2002年○月○日 ゲスト

おぉ!
 スタジオに左の3人が来てくれました。忙しい最中、本当にありがたや!!

 もちろん遊びに来てくれたのではなく、コーラスですよ、コーラス!LCMから生まれた曲のコーラスを入れてもらったのです。

 LCMを見た人も、見れなかった人も、あの時の、ある意味、再現があるわけです。必聴ですね!

 曲はといえば・・・聴いてのお楽しみ!

 スタジオの中のみんなはとても素敵でした。楽しんでくれていたし、緊張してもいたと思います。でも良い空気感が漂っていました。

 そして肝心のコーラス・パートは、とても良い感じに歌っていただきました!はっきり言ってバラバラです(笑)!みんなそれぞれの主張がある人たちです!逆に普段は声が目立つ圭三くんが、さすがヴォーカリスト、僕とリズム・呼吸等が一番揃っているためか、返って大人しいです。

歌っている!
 でも実は、あまり揃い過ぎないのが僕の望み&狙いでもあったので、各々がリアルに響いてきます。とても素敵です。

 けれども、みんなの心意気はひとつになっていました。何だか泣けてくるものがある曲になりました。それが僕には感じられました。

 自分の、そして各々の個性を殺さずに曲の中でひとつになっていく。少しはみ出しているところが逆に愛しい・・・。

 本当に嬉しいなぁ・・。

 圭三くんも秋にはレコーディングするとのこと(まだ秘密かなぁ・・・言っちゃったけど・・・)。みんな次へ向かって動き出しています。





2002年○月○日 ゲスト#2

美女発見!?
 彼女の名前は井上睦都実さん。知る人ぞ知るシンガー・ソング・ライター。以前深夜の某音楽番組の司会をしていたのを覚えている人もいるかもしれない。

 僕とは、久石 譲さんのパラリンピック・アルバム『HOPE』に収録されている「Waltz」という楽曲で一緒に詩を作っている。

 非常にナイーブな歌詞を書く人で、本人もとても可憐で、今にも貧血で倒れそうな感じだ(笑)。

 今回は彼女の歌詞ではなくて「声」を活かしてもらうことにした。

 本人同様(?)、儚げでナイーブな歌声の持ち主で、いつかフィーチャーしてみたいと思っていたのだ。

 そう云えば、アルバム『Hello』の「どうせ彼女はだれかのものさ」に大勢のひとりとして参加してもらっていたなぁ・・・。

 出来はといえば、素晴らしい!!こんなフォーキーな曲が、こんなにJazzyで大人っぽくなるなんて・・。少しアンバランスな彼女の魅力と、僕の低音(!)が絡み合い・・・。フフフ・・・、まいったなぁ・・・。

 どんな楽曲で彼女の声が聴けるのかは、やっぱりもったいぶりますが、聴いてのお楽しみです!!

 歌がどんどん仕上がって、レコーディングの終了も見えてきました。もう少しでゴールが見えます!頑張らねば!




2002年○月○日 音楽もコンピュータの時代

テクノロジー!! テクノロジーの進歩・進化のスピードは20世紀になって一気に加速した。21世紀を迎えた今、飽和しそうな勢いで伸びつづけている。

 このページの一番上に置いた画像は、いわゆるミキサーといわれるものだけど、その機能が左のような机に簡単に乗ってしまうもので代用されようとしている(ちょっと簡単に言い過ぎですが・・)。

 モニター上に仮想のミキサーがあり、それをこの機材でコントロールするのだ。ルックスも近未来的でしょう?

 この画像は歌を録音しているときの一コマだけど、これを使用してこれからMixdown(トラック・ダウンともいわれる)作業を進めていく。つまり録音した楽器の音や歌をみなさんが普段聞いているステレオ(2チャンネル)にまとめるのだ。それによって立体感と臨場感のある音像が出来上がる。レコーディング・エンジニアはミュージシャンのひとり。音作りの達人。彼らのお陰で素晴らしい演奏や歌が更に美しくなる。

 この背中は右がご存知佐橋さん。左はエンジニアの小長谷くん。Mixdownは小長谷くんに替わって飯尾さんが担当。知る人ぞ知るミックスの達人。ご期待ください!



2002年○月○日 おおおぉ!

 あっという間に、ミックスダウンは終わった・・・・。実際はここ数日かかっていましたが、出来上がりを聴いて・・・・大満足!!

 繊細なバランス。大胆なアプローチ。遊び心のある仕掛け。決してハデではないけれど、染み入る音。スルメ系ですね、今回のアルバムは。シンセサイザーと呼ばれる電子楽器を使用していないためか、音は全体に優しい。極上のボーカル・アルバムに仕上がっている。

 などと自画自賛しまくってしまいました(笑)!曲順も決定して、残るは“マスタリング”といわれる作業。これまた楽しみ!



2002年○月○日 マスタリング

オレンジ マスタリングとは聞き慣れない言葉でしょう。簡単に言えば一曲ずつミックスダウンされた楽曲をCDにするために曲順に並べ、曲間(時間)を決め、一曲ごとのバラツキを修正し、調整する作業のこと。

 こういう一見地味な作業を経て、本当のCDの音が出来上がるわけです。

 マスタリングによって更にアルバム全体のバランスが取れて、美しさが増すわけです。

 今回のエンジニアは女性。レコーディング・エンジニア業界にも女性の進出は進んでいます。

 当然マスタリングの結果にも大満足!!音は出来上がった!!

 さあ、次は?・・・そうです、CDジャケットです。表紙は音を表す!これも音の一部として考えなくては!



2002年○月○日 CDジャケット撮影

これは? CDは音だけではない。音が聴こえてくるような表紙も大事だ。

 CDショップで僕は衝動買いをする。大体が「音が聴こえる」気がするCDジャケットのもの。

 時々、というよりも7割方外れるけど、見事に「音が聴こえる」デザインのCDジャケット作品を見かけるとワクワクしてしまう。

 さて左は先日行われた撮影風景。何か模型のようなものが見えるけど・・・。さて何でしょう?

 勘の鋭い人は想像できるかもしれませんね。この模型も僕やデザイナーの青木さんの手作り。

 何かを作る仕事って楽しいですねぇ!何でもしちゃうところが僕の欠点なのかもしれませんが・・・。とてもイイ感じのCDジャケットが仕上がりそうです!

 今回がCDジャケット撮影ということは、次は・・・あれですよ!



2002年○月○日 デザイン

 「次」を紹介する前に、CDジャケット(ブックレット)のデザインが進行中。かなりイイ感じです。赤を効果的に使った暖かいデザインに仕上がってきました。

 10月30日のリリースに間に合わせるだけでなく、実は10月上旬からのライヴ会場では会場限定で先行販売をする予定(!)になったため、急遽デザイン作業の締め切りが早まったのです。デザイナーの青木さん、ご苦労様!!

 ライヴに来れる方々は早ければ約20日も発売日よりも先行で手に入れることが出来てしまうのです!ライヴに来れない方々のブーイングが聞こえてきそうです!?

 いつのレコーディングでも、作業全般の流れに加わっていましたが、今回は今まで以上に取り組んでいます。僕には出来ない部分をデザイナーやカメラマン、もっと遡ればミュージシャンたちにも本当に助けられています。感謝の気持ちはいつもあったけど、今回ほど深く感じたことはなかったような気がします。ありがとう。

 そして、そんなレコーディング作業の合い間に行った札幌のライヴ。札幌は、もう7〜8年くらいライヴをしていませんでしたが、2度のライヴは、ほぼ満席でした。感謝感激です!ありがとう。

 益々感謝の気持ちがいっぱい詰まったアルバムとなってきました!



2002年○月○日 ビデオクリップ撮影現場

 「次」とは何ぞや?と、みなさん考えてくれていたようですが、正解者はいませんでした。そう、ビデオです。

 今回は、もう既に長い付き合いになっているMJTV「Break TV」のクルーにお願いしました。

 曲目はアルバムのタイトル曲でもある「Living Music」。

 早い時間からスタッフが働いています。僕は髪をセットしてスタンバイ。少し眠い目をこすりながらの撮影開始です。

 と、ここで何やら子供たちのヒーローを発見!!そうです、最近仮面ライダー最新作に出演したアーサーさんです!


アーサーさん、メール中? 今回は「Break TV」のインタビューも同時に収録という強行スケジュール。アーサーさんも友情出演?してくれました。(放送をお楽しみに!)

 髪を短く切ったばかりだというアーサーさんは、流石に役者、決まっています!ほんの短いシーンでの出演なのですが、快く承諾してくれました。

 はっきり言って、あのシーンのあの笑顔は必見です!!

 左は、待ち時間のアーサーさんの一コマ。真剣な面持ちでメールのチェック(?)をしています。

 僕自身は携帯電話でのメールのやり取りが(というよりは文章を打ち込むのがもどかしいのですが)どうも上手くありません。

 最近は道を歩きながらでもメールを打っている人をよく見かけるけど、凄いですね、人々の最新技術への適応力は!

 今では携帯電話やメールやインターネットが無かった時代のことが考えられないくらいですね。



3人の男前たち!! さて、もうひとり素晴らしいゲスト!佐橋さんがビデオにもお付き合いくださいました!

 まぁ、ここまできたらカメラマンの座をスタッフにゆずるしかありません。

 佐橋さんの顔も見たいというリクエストもたくさんいただいていました。

 いまだに知らない方のために、

 アーサーさんのホームページ

 佐橋さんのホームページ

 盛り沢山のビデオ・クリップの完成も間近です!もちろん10月頭から「Break TV」でオン・エアーします!


 お楽しみに!




2002年○月○日 デザイン 2

 何とジャケットの文字ミスが判明!!急遽印刷し直し(もう刷り上っていたのです・・・トホホ・・)が決定。これからでライヴ初日の名古屋に間に合うのだろうか!?

 慎重に進めていても起きるものですねぇ・・・。

 どうなることやら!吉報を待て!



2002年○月○日 ビデオクリップ編集


 さぁ、ビデオクリップの編集だ。「ジャック・ブレルは…」の稽古を終えて、編集スタジオに駆けつけると、まだまだこれから・・というところ。

 思わず、疲れからかソファにてうたた寝をしてしまった。

 15分ほどして目を覚ますと部屋が寒い。レコーディングスタジオと同様に、ビデオ編集のスタジオも熱を発する高級機材が山積みされている。そのため、涼しくなったこの季節でも冷房は強めに入れている。

 風邪でもひいたら大変なので、暖かいコーヒーなどを飲みながら、眠気と戦う。あぁ、人の作業を待つって眠くなるなぁ…。かといって急に意見を求められたりするので目を離すわけにはいかない。暇なような緊張するような不思議な作業だ。でもエンジニアさんは、もの凄く頑張ってくれている。感謝!
おぉ!アーサーさん!
 次々と場面が繋がっていく。中々素晴らしい。短い時間と天気と戦いながらの撮影だったけど、好い感じだ!監督の岡村くんともアイデアを交換し合い、更に編集エンジニアさんが素晴らしいテクニックを披露してくれる。

 ビデオ制作も面白いものだなぁ…、などと考えていると、さっきまで眠かったのが嘘のように時間が過ぎていく。結局出来上がったのは、予定時間を大幅に越えて早朝5時頃。明日(というか今日ですね)も稽古だ。頑張ろう。とりあえず帰って一眠りしよう。眠れるかなぁ…、編集作業の盛り上がりで興奮しているかもしれないしなぁ・…。


 ということで、素敵なビデオが出来上がりました!10月からのオンエアーにも間に合いました!

 見事に決めてくれたアーサーさん。流石!!

 さて、次は何が待っているでしょうか!?えっ?わからないの?「あれ」ですよ!



2002年○月○日 !


 「あれ」の前に報告!

 どうやら、CDプレス&印刷し直しが間に合う模様!ということは、一番最初に新アルバム「Living Music」を手に入れることが出来るのは【名古屋】のみなさんです!

 出来上がったら、間に合えばだけど、このページでCDジャケットも紹介する予定です。



2002年○月○日 CDジャケット

Living Music
 「あれ」の前にもうひとつ報告!

 CDジャケットはこれです!発売前の大サービス!!

 このページをずっと読んでいる人は分るように、この部屋は模型です。1/12のスケールで出来ています。

 左側のテーブル上のスタンドは本物同様点灯します!!流石理系の俺です。(これくらい小学生でも出来る工作なのですが・・・)

 微妙にテーブルの脚が曲がっています。ご愛嬌ということで・・・(笑)。ギターは最近愛用のLakewoodです。

 何故か僕は高笑いしています。

 それにしても見覚えのある(?)部屋だなぁ…。もうすぐみなさんの手元に!ブックレットの中身は、ご自身の目で確認してください!





2002年○月○日 打ち上げ!


 皆さん、「あれ」って打ち上げですよ(笑)!参加してくれた方々ほぼ全員が来てくれました!!

 「広尾のとあるお店に集合」とのお知らせを回したところ、全部で20名近くの関係者が来てくれました。しかも遅い時間になるほど人が集まってくる。流石、ミュージシャンとその関係者ですね(笑)。

 皆が「楽しいレコーディングだった」と言ってくれました。この日はCDの出来上がりの直前だったので皆に手渡すことが出来なかったのです。残念!

 妙な酔っぱらいも出ず、楽しい時間は深夜まで(明け方まで?)続いたのでした。

 ミュージシャンシップと友情に支えられた今回のレコーディング。内容も満足のいく完成度となりました。こういう風に出来上がると、産みの苦しみなんてものは瞬時に吹き飛んでしまうのですね。

 もしかしたら、もう僕のココロは次へ向かっているのかもしれません。エッ!打ち上げ画像は無いのかって?フフフ・・・。どうでしょう?

 ということで、「Living Music」レコーディング日記はお終い!